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2005.10.01

忘れがたい長い一日 --リラ僧院--No.2

また思い出の旅路編を書こう。
私の旅の中でも忘れがたい一日、リラ僧院への長———い道中の話。

クリスマスの翌朝。毛布の重みをずっしり感じながら起きるとドミトリーの隅っこに新しい客。ポーランド系アメリカ人男の子で、ルーマニアのブカレストから夜行で到着したのだという。
朝御飯を食べながら「どこいくの?」と聞かれ「今日はリラ僧院に行くつもり」と言うと、「一緒に行ってもいい?」。
市の南部にあるバス停まで行ったものの、今日は直行便がないということが判明。その彼はロシア語を勉強しており、ロシア語が話せキリル語が読めたのが幸いした。ロシア語が分かる人はやはり多いのだ。私には非常に心強い同行者となった。
乗り継げば行けるというというので、まず途中のドゥプニッツアまで2時間。ここで乗り換えるが、次のバスまで2時間待たされる。
数日間続いた中華料理から開放され、ランチでようやくブルガリア料理にありつけた。きゅうり、トマトにチーズがかかったショプスカサラダ。
Mitchといろいろ話をする。プリンストンで数学専攻しているいかにも賢そうな男の子。話していてきもちのいい、育ちのよさも伺える。聞いてみたらおじいさんの頃にポーランドから亡命したユダヤ人の家系で、今回の旅は東欧をぐるっと周り自分のルーツを確かめたり、アウシュビッツを訪ねたりするためだという。

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実は気に入ってるこの一枚。雪深いドゥブニッツァのバス停だ。あまり写真を撮ってないのが残念だが、どれも無骨な東欧バス。そしてこのバスの中は、ヌードポスター満載です。わはは。写真とってませんが、デジカメがあったらきっと撮っていたでしょう。ブルガリアで乗ったローカルバスは全部そうだった。

ようやくドゥプニッツア発14:15。待てどくらせど、リラ村は見えない。15:50にようやくリラ村到着。しかし、ここは村であり山奥の僧院まではまたバスにのらねばならないことが判明。
もう4時、日も暮れてきた。
私たちもさすがに疲れた。でもここまで来たから行こうぜ!と二人で次のバスに乗り込む。客は我々のみ。山道をいくバスに乗るが、進めど進めど見えない。相当山奥に来ているはずだが、一体どれぐらい離れてるんだ?と二人でロンリープラネットを見るが、わからない。お互い不安になる。
16:40、僧院の正門につく。近くにいた英語ができる人が教えてくれた。「5時が最終バスだよ」。
あと20分しかない。
こんな山奥において行かれるのもたまったももんじゃない。ロシア語も英語も通じないバスのおっちゃんたちに「絶対乗るから、待ってて」と二人でジェスチャーで念押しし、僧院に入る。

たった20分で何をみりゃいいのか、何をすりゃいいのか。走って写真とりまくる我々。
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ツァルクワ・スヴェタ・ボゴロロディナ(聖母誕生教会)を取り囲むようにして立つ僧院。その教会はコントラストのはっきりした縞に塗られた、これが白い雪に映えて美しい。遠くに望む白い山(マリョヴィツァ。標高2800m)。

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ここは現実と離れ、神に囲まれて修行に励む僧院なのだ。長い道中を振り返りながら来て良かったと思った。

しかし。。。
バスはいなかったのであった。5時少し前に。
二人で呆然と立ち尽くした。

僧院には観光客というような人が少しおり、彼らが「裏にホテル兼レストランがあって、そこで車があるから送ってくれはずだから聞いてみろ」と教えてくれた。幸いに車があり、タクシーとしてリラ村まで頼むことになった。
リラ村からドゥブニッツア行きのバスは。。。運悪く、少し前に出た後だった。ことごとく運が悪い。
簡素なバス停で、3人組の青年がバスを待っている。私は話しかけた。
「ソフィアに帰りたいんだが、どうすればいいか」 彼らは片言の英語が話せた。「ブラゴエフグラッドまでバスで行けば、ソフィアまで鉄道があるよ」。
どこだよそれ、と二人でロンプラを広げるがよくわからない。とはいえソフィアまで鉄道があるというし、ダメでも大きい街だしホテルくらいあるんじゃないか。

18時にバス発車、例のごとくヌードポスター満載である。ブラゴエフグラッドに19時着。
お兄ちゃんたちが駅まで案内してくれ、なんとか19時14分発のソフィア行きに飛び乗ることができた。。。
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キオスクで買った温かいハーブティーとチーズパイを食べながらほっとしつつも、いかに雪国を予定通りに旅をしようというのが間違っているかを思い知らされた。

ソフィア着21:45。二人で朦朧としながら中華料理を食べ、布団にもぐりこんだ。

確かにリラ僧院を見た。見た。
しかも、行っただけ。
それだけの日だった。
でも、今でもあのときの道中をはっきりと思い出して、思い出し笑いをすることがある。自分にとっては長い、忘れられない一日だ。

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Comments

いいエピソードですね…って、

うぉー!リラ修道院だー!
NHK「世界遺産100」で観ましたDVD保存
してあります!!(大はしゃぎ

そっかー辿り着くの大変なんですね。
苦労の末の一枚と思うと見る側も引き締まります^^;

Posted by: えひ山 | 2005.10.02 at 12:18

夏場なら確実に片道4〜5時間で直行バスが出てるようです。
ツアーだともっと早いそうです。
一見の価値はありました。

なーんせ、交通事情の悪い大雪のときに行ったもんだからね、、、ホステルのファミリーにも「こんな雪のときに来なくても」と言われましたよ(笑

もう一度行ってみたいが、途中の村々が見れるのもそれなりに楽しかったので、そのときはブラゴエフグラッドあたりで一泊して行ってみたいなと思っております。

Posted by: 本人です | 2005.10.02 at 18:00

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