« マドゥライでやっと見えてきた。 | Main | 一瞬だけ春が。一足先の桜 »

2009.02.15

3つの海が交わるところへ。カーニャクマリ

前の日にマドゥライに一日とどまり静養したおかげか、具合はすっかりよくなっていた。
朝6時半、大きな日の出をみながら郊外のバスステーションに向かい7時半発のカーニャクマリ行きにのった。英語ではCape Comorin(コモリン岬)、3つの海が交わるインド最南端へ向かうのだ。
朝は少々寒い。バスの窓の鎧がほとんどおろされているのは、みんな寒いからなだろう。インドの人ほど肌が強くないらしい私はフリースに袖を通した。
バスは9時半に一度、10分程度休憩しチャイを飲む。これまでに乗ったバスは休憩がなかったのだが、さすがに5,6時間走るバスの場合はこういった休憩を取るようだ。
昼を過ぎた頃から見え始めたのが風力発電のおびただしいプロペラ。壮観だった。その近くの点在する小さな集落にはキリスト教会が目立ち、建物がパステルカラーで塗られた静かなたたずまい。こんな街に降りてぶらぶらしてみたい。
そのパステルカラーで目立つのが、薄いブルーとパープルがあわさったような色。淡い藤色というのか、英語の語感ならばブルームーンって感じだろうか。とても美しい微妙なカラーで塗られた家は強い太陽に照らされて、そこだけはまるで地中海やギリシャの街のような雰囲気にみえた。

カーニャクマリの手前の街、ナガルコイルに着いたのが午後1時過ぎ。そこからたくさんの乗客が乗ってきた。隣には日曜日だからか晴れ着を着た女の子が座り、興味津々とばかりに私の名前やらいろいろ聞いてきたが、なんとなくこの会話に食傷気味だった私は適当に受け流した。みんな海に行くらしく、楽しそうであるがなにやらちょっと騒々しい。(しかし彼らとはその後ビーチで会ってしまい、私としては若干気まずい思いをしたのだった。)

2時頃カーニャクマリ到着。週末ということもあってか観光客が多いようでインド人が多いLodgeには「Full」とあっさり断られ、ちょっと高そうな海沿いのホテルに当たったら「1200ルピー」と言うではないか。高いといっても500ぐらいだろうと思っていたので驚愕。とはいえその部屋は5Fにあり、廊下から見える海は絶景。日の出がきれいに見えそうだった。
さすがに観光地だからか・・・と思ったがその1200ルピーにすぐにうなずくことができず、ほかを2つ拝見した。しかしもっと高くてあまりよい部屋ではなかった。じゃあ最初のホテルに戻るかと戻ったのだが、
「OH! Room has gone!」とフロントのオヤジが笑いながら言った。残念といった感情以前にこの英語に「うまいこというなあ」と思わず大笑いしてしまった。
後2部屋しかないよ、といわれさっきよりも条件の悪い部屋を多少値引きしてもらって泊まることに。
どうもカーニャクマリは徹底的観光地でホテルは高いようだった。

岬の先には2つ島があり、船にのって行ける。しかし、船に乗るには長蛇の列!ほとんどインドの観光客だと思うが、20分もまってようやく船に乗れた。
cape comorin

特に島は何もないのだが、今度は帰る船への長い行列が待っていた。なんと、島をぐるっと半周するほどの長さになっていたのだ。厚かましく割り込みしてきたり、ちょっとしたケンカが始まったりと行列ならでは光景が始まっていたが、自分に苛々しないと言い聞かせる。ここはインドなんだよ、と。

浜辺にはチャイ屋台やアイスクリーム屋台やらも出て、岬のヒンズー寺院のまわりはまるで祭り会場みたい。狭い浜辺にぎっしりと観光客が押し寄せている。この国では、人の集まるところはすべて祭みたいになるようだ。夕日をゆっくり眺めよう、そんな幻想は吹き飛ばされて夕日を眺める場所を確保するだけで精一杯だ。
3つの海が交わるカーニャクマリの夕暮れ。sunset, kanyakumari/cape comorin
とはいえ、3つの海が交わるインド最南端で夕暮れを見るというのはこれまでの夕日鑑賞のなかでも、感動的なことだった。
なんといってもこの海の向こうには何千キロも陸はないのだ。まさに地の果てで太陽が沈むのを見る。その太陽は、翌朝、いま座っている後ろから顔を出す。インドの南端で、太陽の大きさと海の大きさ感じた夕暮れ時。


穏やかな気持ちで一日を締めくくる・・・しかし夕日が終わるとまた一斉に街に戻るためまた道が大渋滞なのだった。ぞろぞろぞろ・・・自分の希望と反対方向にずるずる流されて行かざるを得ない。おなかがすいた、早く進みたいのだがインド人たちはその間にある乾物屋や、5ルピーショップ(百均みたいなもの)を楽しそうにうろうろする。
この町では、観光客が多いからチキンと書かれた北インドの食堂などがいろいろ見受けられる。私はせっかく菜食を続けているのだからと、混み合ったベジレストランでミールスを食べた。パパドゥが塩加減絶妙、これまでの中でナンバーワンだ。

当初予定ではこの3つの海が交わるところで2泊するのもいいなあなどと思っていたのだが、いやいやこのホテルの高さと観光客の数にそれは無理だと悟り、明日はトリヴァンドラムに行くことにした。

|

« マドゥライでやっと見えてきた。 | Main | 一瞬だけ春が。一足先の桜 »

Comments

三つの海が交わるところ……ロマンチックな響きですね。
実際にはロマンに浸ってばかりもいられないようですが、それこそがインドですから。
カーニャクマリは宿代高そうだけど、やっぱりここには1泊して夕日と朝日を眺めてみたいです。
無事最南端までたどり着けるか……。

Posted by: あづま川 | 2009.02.17 at 22:30

ここはインド人も心焦がれてくる場所のようなので、集まったインド人も街と同じような人混みの中できっとそれぞれのロマンや思いにふけってるにちがいない(笑)
そんな観光地なので、楽しさが移ってくる感じの場所でした。

ホテルがとりにくかったのはたまたま週末・年末の悪い時期だっただけなんではないかという気も。宿代は割り切って奮発して、ぜひ楽しんでください。

Posted by: 本人です。 | 2009.02.18 at 00:41

Post a comment



(Not displayed with comment.)




« マドゥライでやっと見えてきた。 | Main | 一瞬だけ春が。一足先の桜 »